日経新聞「トヨタ、若手の賃金手厚く」

トヨタ、若手の賃金手厚く 工場従業員、年功部分を圧縮

2015/1/27 2:00日本経済新聞 電子版

トヨタ自動車は工場で働く約4万人の賃金体系を大幅に見直す。少子化で確保が難しくなっている若手社員の賃金を手当の増額などで引き上げる。年功部分の圧縮や能力重視の体系への変更で若手への配分原資を捻出する。総人件費は増えるが、優秀な若手人材の確保が中長期的な競争力強化につながると判断した。

(中略)

制度の詳細は今後詰めるが、勤続年数が長くなるに従って賃金が増える賃金カーブを見直して若手への配分を増やす。配偶者手当をすべて子供手当に振り替えることも検討中で、子育て世代の配分を厚くする。

日本経済新聞社記事より引用

日経のこの記事を読んでフォードを思い出した。

フォードは福祉資本主義(英語版)の先駆者で、転職率が高く毎年多数の労働者を新たに雇用しなければならない状況を改善するためもあり、労働者の待遇改善に努めた。最良の労働者を雇い続けることも効率向上の手段である。

(中略)

デトロイトはアメリカの中でも高賃金の都市だったが、フォードの賃上げのせいで競争相手は賃上げするか熟練労働者を失うかという状況に追い込まれた[27]。さらに給料が増えた労働者は自分達が作っている自動車を購入できるようになり、経済的にもよい波及効果をもたらした。フォードはこの方針を賃上げというよりも利益分配だと説明した。

1922年の回想録では、このことについて過去形で記し、「産業界に温情主義の入り込む余地はない。従業員の私生活をのぞき込むことに依存した福祉は時代遅れである。人は相談と助け、しばしば特別な助けを必要とするが、全ては良識に則って行われるべきである。しかし従業員の待遇改善は外部での社会事業よりも産業を強固にし組織を強化する最良の手段である。我々は原則を変更せずに支払い方法を変更した」と記している。

Wikipediaより引用

今回のトヨタは福祉資本主義とは違うんでしょうけれども,

お金が一番必要な世代に高い賃金を支払うというのは,素晴らしいと思います。

さすがトヨタ