読書「走れメロス」

読了。この本に納められている「満願」がものすごく好き。

「ああ、うれしそうね。」と小声でそっと囁(ささや)いた。  ふと顔をあげると、すぐ眼のまえの小道を、簡単服を着た清潔な姿が、さっさっと飛ぶようにして歩いていった。白いパラソルをくるくるっとまわした。 「けさ、おゆるしが出たのよ。」奥さんは、また、囁く。  三年、と一口にいっても、――胸が一ぱいになった。年つき経つほど、私には、あの女性の姿が美しく思われる。

満願だけでも青空文庫にあります。

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4月2日の桜 もうちょっとで満開