読書「オープン&クローズ戦略」

 

オープン&クローズ戦略 日本企業再興の条件 増補改訂版

オープン&クローズ戦略 日本企業再興の条件 増補改訂版

 

  読了。といっても,時間が全然足りずななめ読み。アップルとサムスンのクロスライセンスをめぐる攻防とかは面白そうだったのだけれど,技術の内容とかがいまいちわかっておらず,文字をおっかけただけになってしまった。この本の技術があまりわからないようでは,本当に知財担当者として大丈夫なのかと思う。ここ数ヶ月で自分の力量不足と直面することが多くて,どうしたものか…。資格の勉強をしても技術の内容がわかるようになるわけではなく。これについても今焦ってもしかたのないことだから,出来る分野を着実にこなしていくしかない。

焦っても仕方ないと言い聞かせる局面がプライベートでも仕事でも多くて,なんだかなー。でも本当のことだから仕方ない。焦って本質を見失って右往左往することだけは避けねばならない。

 

印象深かったのは,この本以外でも散々言われているところだけれども,

特許は技術の本質が記載された宝の山であり,多数の特許を出すことは製品技術の全体系を公開することと同じ意味を持つ。特に,多くの日本企業は国内に出願して海外に出願しないことが多く,結果的に公知の技術となってしまい,権利を主張できなくなる。これが実質的に新興国企業への大規模な技術伝播となって日本企業に深刻な技術をもたらすのである。

技術開発から製品化までは10年もかかることが多く,世界市場で大量普及の兆しが見えるまで更に5年以上の時間が必要になる。特に基礎研究ではさらに長い年月を必要とし,成果を企業収益に結びつけるために残された期間が非常に短い。大量普及するときすでに基本特許の権利が切れているケースも枚挙に暇がない。

 あとは,

・クロスライセンス大事,

インテルが自社の技術の改変を契約書の中で禁じていたことがインテル優位に貢献した,

・日本のスパコン京は科学技術の粋を集めたものとしては素晴らしいけれど京で使えるアプリケーションがなく(うろ覚え)それが問題点だがあまり知られていない。日本は次のスパコンの開発に気合を入れているが,ハードの開発に投入するのと同じくらいの力を,そのハードの上で動くソフトの開発のためにも投入しなければならない

 

とか,そのあたりをななめ読み。こういうのをきちんと読めるような力をほんとうに早くつけなければならない。

英語,技術に対する知識(でも何を対象に勉強すればいいのかがまだ全然わからない)の向上が至上課題なんだけれども,目標の設定の仕方がわからずに困っているところ…。