妊娠高血圧症候群のこと

12/19,37週4日で女の子を出産しました。今はとにかく必死で,あっという間に時間が過ぎていく毎日です。出産まで山あり谷あり(谷の連続)だったので,備忘録的に書いておこうと思います。

11/12から産休に入り,11月中は半分以上実家で過ごす。産休直前にありがたいことにお祝いの食事会が連続したこともあって血糖値が高く,GDM外来で注意を受けたこともあって,実家の母の血糖値に配慮した食事で血糖値管理をする。母の食事のおかげで,血糖値は落ち着き,11月下旬のGDM外来ではインスリンは最低値で行けそうとお墨付きをもらったものの,夜がとにかく寝苦しく眠れない。いびきもとてもひどく,顔と足のむくみもひどく,食事の量と毎日相当ウォーキングをしているにもかかわらず,11月に入って体重の増加がすごいことになっていた。
でも,両親と実家のそばの虚空蔵尊にお参りに行ったり,妹とコストコに買い物に行ったりと実家の生活を満喫する余裕はあった。

12月3日の健診で,病院で血圧を測ったところ過去みたことのない上が150台,下が100台という数値がでる。びっくりして5回位測定し直したものの,一番低いので147/100となってしまい,仕方ないのでそれを提出。エコーでは,赤ちゃんはとても元気で順調に育っていると言われてとてもほっとしたものの,血圧が高いので再度助産師さんに手動で測られたところ,やはり140台後半/100台がでてしまい,主治医から「家で血圧を測って上が160を超える,または下が100を超えたらすぐに電話をするように」と指導される。その日はあまり気にせずに帰宅し,夜は夫の作った食事を食べながらM-1を見て大笑いしていた。一応血圧を測っておくかと測ったところ,まさかの170/100。とりあえず,よく眠って明日の朝睡眠を十分とった状況で測り直そうということで寝る。けれども,とても苦しくてやはり眠れない。

12月4日の昼,測りなおすものの160/100が再び出てしまう。病院に電話したところ,入院準備をしてとにかくすぐに来るようにとのこと。まだ予定日まで余裕があったので,なんにも準備をしていない。大急ぎで入院用のパジャマを2着購入し,下着と唯一用意してあった産褥ショーツを数枚バッグに入れて(これが本当に助かった),病院に向かった。いつもの主治医ではなく,とてもイケメンで若い先生が対応してくれて,「重症妊娠高血圧症候群」になっているとの説明があった。血圧が非常に高く歩いてはいけないとのことで,車椅子で運ばれて,MFICUに入院となった。夫が呼ばれ,17時にいつも穏やかで私の好きな主治医の先生とイケメン先生より説明を受ける。血圧が重症の領域になっていること,昨日の健診では尿蛋白が+だったけれども,今日は++となっており悪化していること,妊娠高血圧症候群の説明,妊娠高血圧症候群の治療は妊娠の終了すなわち出産であること,母体と胎児の様子を見つつ37週を待って出産にする予定ではあるが場合によっては早まる可能性もあること,帝王切開の可能性もあること等を丁寧に教えてもらい,同意書にサインした。
目がちかちかしたり頭痛はないかを何度も聞かれる。

12月5日より本格的な入院生活開始。昨日は動転してしまいあっという間に1日が終わってしまったものの,自覚症状はまったくないため,ひたすら暇。血圧は相変わらず高く,降圧剤を飲むことになった。血糖値も計測しながらなので,食事の前がとにかく忙しい。でも,食事は普通の妊婦さんと同じ量を食べていいようで,家でやっていた食事制限はなんだったのかと思う。そのかわり,食事をすると血糖値がとんでもないことになり,注射するインスリンの量は日に日に増えて,出産直前は結局初期の8倍くらいの量となった。降圧剤を飲んでも150台や100台がでるため,途中からもう一段階強い薬になった。

MFICUではとにかく数値の管理が徹底していて,朝一で体重,血圧,胎児の心音を確認し,血圧と血糖値と心音は毎食ごとに確認がある。あと尿はすべて貯めて状況を管理される(蓄尿)。朝と夕方には主治医と学生さんたちの回診もあって病状の確認があるし,助産師さんたちもとても丁寧に対応してくれる。当初は血圧が下がれば帰宅したいと思っていた(家にいるハムスターの手が腫れていることが気になっていたのと,準備が全然できてなかったので)が,赤ちゃんにとって大学病院より安全な場所はないと思い直し,イケメン先生に血圧が下がれば帰れるか聞いたところ,帰れないですね,といわれたこともあり,腹をくくって入院生活をすごすことにした。
びっくりしたのは,入院した日からずーっとイケメン先生が毎日回診に来ること,助産師さんたちも「あれ,この人昨日も夜いなかったかな…」と思うくらい働いていること。途中から夫に「今日もイケメン先生出勤してる」と報告を入れるようになり,自分の体調より病院のスタッフの皆さんの勤務体系のほうが気になってしまった…。
仲良くなった助産師さんに「みなさんちゃんと休んでるんですか?」と聞いたところ,ちゃんと休んでいるから大丈夫なんですよーとのこと。毎日イケメン先生が現れるのは私の気のせいではないと思うんだけれども。

そんな感じで,血圧はなかなか下がらず,降圧剤とインスリンは日々量が多くなったりしつつも,大きなトラブルはなく,12月中旬に37週を迎える。驚いたのは入院後,4キロほど体重が減ったこと。急激な体重の増加は高血圧のせいだったのかと思った。血圧は高いままということもあって,37週で出産するという当初の予定通り,誘発分娩を行うことになった旨,主治医の先生とイケメン先生より説明があった。